庄原化石集談会 本文へジャンプ
地層解説


地層のおはなし



まずは、地層ってなぁに?って方のために、簡単な説明から入らせてもらいます。
(^o^;)/
都会にお住まいの方は余り地層を目にされる機会が無いかと思いますが、私たちの
足元にある地面は、ズ〜ッと下の方まで同じ土で出来ている訳では無いのです。
長い年月をかけ、様々な種類の土砂などが積み重なって出来ているのです。
時には土砂崩れや火山などの噴出物による堆積であったり、河川の流れや
洪水などにより侵食され削り取られる場合もあるでしょう。
地層とは、そのように積み重なったり、削られたりして出来上がる、言わば地球の歴史を
刻み込んだ樹木の年輪のようなものなのです。ですから、地層は地域によってその
成り立ちが異なり、地層を調べる事により、その土地の歴史や、おいたちを知る事が
出来るのです。
o(^-^)o

庄原化石集談会のフィールド備北層群 

地層は、その成り立ちによって、それぞれに名前が付けられています。
一般的にその土地や地域の呼び名を含み、そこに暮らす方々には親しみのある名前が
多いのではないでしょうか。
私たち庄原化石集談会の地元は、備北層群と呼ばれる地層が広がる中国山地の
ド真ん中に位置し、瀬戸内海に出るにも日本海に出るにも約100kmもの道のりを必要と
する場所にあります。
しかし、その地層から産出する化石のほとんどは、海に暮らす生き物たちの
物なのです…。辺りはどこを見回しても、山、山、山なのですが…不思議ですよね〜。
メンバーの私でさえ、いまだに納得いきません。
(−.−;)

備北層群とは

それではナゼ?山で海の生き物たちの化石が出て来るの?の疑問を解消すべく
備北層群と言う地層のお話をいたします。



備北層群とは新生代第三紀中新世に海の底に堆積した礫や砂や泥の地層の
集まりをいいます。地層は一般に下部の方が古く、上部になるほど新しくなります。
備北層群は、礫岩や砂岩などからなる下部層の是松累層と泥岩や砂岩などからなる
上部層の板橋累層に分けられています。是松累層が古い時代に、板橋累層が新しい
時代に堆積したことになります。備北層群の地層の厚さは約200mに達します。
備北層群という名のとおり、広島県の北部(庄原市・三次市など)を中心に分布しています。
と、言う訳で今から約1600万年〜1500万年前には、この中国山地も海の底だった…
と言う事なのですよ。信じ難い事ではありますが、紛れも無い事実なのです。
(°o°;;

ちなみに、その当時、現在の中国山地一帯に広がっていた海は、古瀬戸内海とか
第一瀬戸内海と呼ばれ、現在の瀬戸内海(第三瀬戸内海)と同様、小島の点在する
景色で海水と真水が混ざり合う汽水域であったと考えられています。
産出する貝化石などから熱帯性の気候であった事も分かっています。海岸にはマングローブ林が広がり、現在の沖縄県西表島、辺りの様な景色だったと想像されています。







   
inserted by FC2 system